user【週刊】1万ドル以上を稼ぐニュースレターを徹底的に分析したらこうなったsearch
ピックルボールというマイナースポーツ情報のニュースレターが爆進する理由
【第44号】ピックルボールというスポーツがある。おそらくほとんどの人に知られていない。しかしそのスポーツをテーマにしたニュースレターが15万人の購読者を獲得して大活躍している
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ジャバ・ザ・ハットリ
2023/10/16

第44号目の今回はマイナースポーツをテーマにしたニュースレターを紹介。「ニュースレターはニッチを攻めること」という基本を忠実になぞって成功した例になる。

このニュースレターはコンテンツのクリエイター、課金モデルを成り立たせたい人に向けて書いている。

個人でニュースレターの運営に成功している例を毎回ひとつとりあげ、そのコンテンツを徹底的に調べてビジネスモデルの仕組みから、なぜそんなにウケているのか、を独自分析してレポートする。あなたがクリエイターならとても参考になるはず。



👫 もくじ

  1. X(旧:ツイッター)の活動を再開した
  2. スゴ腕のニュースレター運営者はX投稿も休まない
  3. 仕組みが無ければ難しいのが過去投稿の再利用
  4. みんなのニュースレターの紹介プログラムを実装中
  5. アキヒコさんからpaddingのご指摘をいただけた
  6. メールのタイトルにリンク
  7. 【他人のニュースレターを勝手に分析】ピックルボール情報を届けるニュースレターの人気の秘密
  8. 投資銀行からマイナースポーツへ
  9. その前にピックルボールってなに?
  10. 発行者の考え方が全て
  11. 自社ロゴの入ったバンをわざと写りこませる手法
  12. スポーツ系ニュースレターはレッドオーシャン
  13. マイナースポーツのポテンシャル
  14. マイナースポーツといっても事情が異なるピックルボール
  15. ぞくぞくと紹介プログラムに参加する企業
  16. 創業者の熱量が伝わるメディア
  17. みなさんからのご質問と回答
  18. マシュマロからのご質問1
  19. マシュマロからのご質問2
  20. ご購読ありがとうございます



X(旧:ツイッター)の活動を再開した

最近、Xへの投稿を再開した。元々このニュースレターは当時ツイッターと呼ばれていた頃にたくさん投稿を繰り返す中で得た購読者さんが多かった。その際にやったことはこちらの記事「ツイッターの達人が解説する手法を取り入れたらフォロワー数が爆伸びしたので共有する」にほぼ全て書いた。

購読者数が4700ぐらいにまで伸びたが、あまりにもXへの投稿に時間をかけすぎていたので一旦停止した。

この「みんなのニュースレター」というプラットフォームは私が開発した。開発にわりと時間がかかるので、X投稿ばかりやってたらいつまでも開発が終わらない、という判断だった。

それはそれで良かったけど、X投稿の停止と同時にニュースレター購読者の伸びも停まってしまっていたのがずっと気になっていた。

それでX投稿を再開したら、またジワジワと新規購読がいただけるようになってきた。



スゴ腕のニュースレター運営者はX投稿も休まない

ここで調べているスゴ腕のニュースレター運営者達を見ていくと、しょうもない言い訳をしてXの投稿を休んだりしていない。常に投稿を繰り返している。それらを観察して分かったこと。


  • 本質的にニュースレター単体で購読者数が伸びる仕組みはほとんど無い
  • Xからの導線を通じて購読者を獲得しているケースがかなり多い
  • 運営者は効率的にX投稿を絶やさない仕組みがある


Xとニュースレターは車の両輪で、2つが同時に動くからそこ意味が出てくる。なので効率的にX投稿を絶やさない仕組みが必要なのが分かった。



仕組みが無ければ難しいのが過去投稿の再利用

効率的なX投稿と言っても、やってることは単純で過去投稿の再利用。しかしこれもやってみて分かったのは、しっかり仕組みを作っておかないと難しい。だいたいどの投稿をどんなタイミングで再投稿するのか、はちゃんと管理しなければならない。

しっかりやらないと、たとえ同じコンテンツであっても初回投稿ほどインプレッションが伸びなかったりもする。

これは初回投稿のインプレッションが210万だったのが、再投稿で70万ほどになった。再投稿でも1/3ほどは稼げているのでいい方だと感じている。



他の再投稿は1/10とかもっと低いのもザラにある。中には初回の投稿が400万インプレッションだったのが、再投稿だと2万インプレッションで終わったものある。この辺りは再投稿を繰り返して、もっとその原理を学習しなければならない、と感じている。



みんなのニュースレターの紹介プログラムを実装中

Xもいいけど、ニュースレターからもしっかり広がる仕組みを構築しなければならない。いろいろと観察して分かったのが紹介プログラムがどこでもいい効果を発揮していること。

「この記事をSNSで紹介してください。あなたのお友達がそのURLから購読していただければ**の特典がつきます」というやつ。

これを今、実装している。ちょっと時間がかかってしまっているのは認証機能を改良しなければならないから。

プログラムに参加したユーザーには紹介元ドメインなどを表示する予定


とにかく今の購読者数は4900。まずは5000を突破して1万人までは伸ばさないと、と考えている。



アキヒコさんからpaddingのご指摘をいただけた

スマフォのGメールアプリやiPhoneのメーラーでは正常にpadding(画面の左右に余白を入れて文字を読みやすくする設定)が効いていた。しかしある条件でそれが効いていなくて、画面の端まで文字が書かれていて「読みにくい」というご指摘をいただいていた。

しかし私の実行環境では何をどうやっても再現できない。一体どうやったらこれが画面の端まで文字になってしまうんだ?と考えていたら、アキヒコさんから教えていただけた。



ありがとうございます!こういうご指摘は本当にありがたいです。早速、対応しました。このメールはSparkでも正常に読めていると思う。


アキヒコさんのノートはこちらから。

https://note.com/crystal_1987



メールのタイトルにリンク

メールのタイトルにはリンクを入れた方がいいですよ、という素晴らしいご指摘をいただけた。早速対応しました。



「みんなのニュースレター」はみなさんからのこんなコメントをいただくことで改善できています。何かお気づきの点があればどんなことでも構いません。ぜひコメントください。

匿名でマシュマロからコメントする



【他人のニュースレターを勝手に分析】ピックルボール情報を届けるニュースレターの人気の秘密

今回とりあげたのはThe Dink。著者はThe Dinkの創業者、Thomas Shields氏。The Dinkとは彼が2020年に立ち上げたスポーツビジネス事業の会社。その会員獲得においてThe Dinkのニュースレターが大いに活躍している。

テーマはタイトルにある通り「ピックルボール」という名のスポーツ。The Dinkではピックルボールのブランディングや広報活動を行うことで、スポンサー収入を得ている。

ニュースレターの購読者数は15万人。The Dinkはこれだけの規模の購読者数をわずか2年ほどで達成してしまった。

ピックルボールは決してサッカーや野球のような広く知れ渡ったメジャースポーツではない。そんな分野で15万人もの購読者を獲得し、かつ収益もバリバリに得ている。このニュースレターには学ぶことが多くあった。

The Dink Presents: PicklePod | Props HQ
著者のThomas Shields氏



投資銀行からマイナースポーツへ

Shields氏のThe Dinkを開始する経緯が興味深い。

彼は大学でMBAを取得して、投資銀行に勤めていた。高給が約束されステータスのある充実した仕事だった。しかし元から大好きだったスポーツへの情熱がふつふつと湧いていく。

次第に「ピックルボールがイケるかもしれない」と考えるようになる。それはマイナースポーツではあるが、投資銀行で培った分析とMBAの知識を使っても見込みがあることを確信する。

The Dinkは今では創業からわずか3年ではあるが、ピックルボール界でNo.1のメディアとなっている。



その前にピックルボールってなに?

ピックルボールはテニスより小さく、卓球よりも大きなフィールドで行うスポーツ。

まず私はこんなスポーツの存在自体を知らなかったし、The Dink以外では見たことも聞いたこともない。

とあるインタビューでShields氏が「今のピックルボールに最も必要なのは何だと思いますか?」と質問され、その回答として

「Awareness(認知)!」

と語っていた。主に北米が主戦場にはなっているがそこでも認知はあまりされていないのが現状なのだろう。実際にはプロ選手も活躍するスポーツで主に北米で徐々に人気が出てきているらしい。

しかしヨーロッパでこのスポーツをプレイしている人も観戦している人も1度も見たことはない。


以下にそこまで知名度のないスポーツでありながら、15万人もの購読者を獲得し、かつ収益性も確保しているThe Dinkのニュースレターの成功を分析したレポートを書いた。



発行者の考え方が全て

まず2020年にThe Dinkを創業して立ち上げ初期の段階でShields氏は約5000人の購読者を得ている。そこでどうやったのか、をポッドキャストで語っていた。