第１３０回目はAI革命まっただ中のクリエイターが生き残る方法について。

AIに「たくさん売ってきて！」と言えるかどうかで、クリエイターの未来は決まる。AIによる作業効率化なんて小さすぎるし、そんなのがAIの真の能力ではない。AIに「成果」を求める発想転換ができない人は、AI革命に置き去りにされてしまう。

その理由を詳しく書いた。

👫 もくじ

1. 写真日記：ベルリンのホテル
2. パンドラの箱がClaude Codeによってパカっと開かれた
3. Claude Codeとは何か
4. ２２００万ビューを出すX投稿AIの真意とは
5. リアルな体験をコンテンツにする価値
6. AIについて話し合うXスペース討論会
7. 従来ツールとの決定的な違い
8. 7時間連続自律実行の衝撃
9. AIが並列処理をするとどうなるのか
10. マルチエージェント化するクリエイターのAI活用
11. クリエイター業界への応用可能性を徹底分析
12. 今すぐ実践できる「Claude Code式AI活用法」
13. 指示設計の根本的転換
14. Claude.mdをチューニングすること
15. ジャバ・ザ・ハットリの指示ファイルの一部公開
16. 勉強する時代からmdファイルをチューニングする時代へ
17. 人はいつでもテキトーなコンテンツを嫌悪する

🐸 写真日記：ベルリンのホテル

🎯 パンドラの箱がClaude Codeによってパカっと開かれた

今、ソフトウェアエンジニアのXのタイムラインを見ると、もう誰もが同じ話題を投稿しまくっている。「Claude Codeがー！」と。これは今までの衝撃とは別レベル。

Claude Codeはソフトウェアエンジニア向けのツールであることから、エンジニアたちは業界で起きている革命を肌で感じている。

一方でクリエイターの多くは、「またエンジニア向けのツールが出ただけでしょ？」程度にしか捉えていない。

しかし、そんな認識はすぐに過去のものになると思う。Claude Codeが作った新しい流れは今までのとは次元が違う。

こんな流れがエンジニアリング界隈だけに留まる訳がない。

🌙 Claude Codeとは何か

Claude CodeはAnthropic社が開発したAIコーディングツール。しばらく流行った「バイブコーディング」のひとつ。

その正体は従来のAIツールとは根本的に異なる。最も衝撃的なのは、Claude Code自体のコードの約80%が、Claude Code自身によって生成されたということ。

この対談でAnthropic社のリードエンジニアのBoris Cherny氏が明らかにした。

「なんでAnthropic社のリリーススピードはこんなに速いんだよ！どうやって次から次に出してるんだ！」って疑問が解けた気がした。

つまり、AIが自分自身を改良するサイクルに足を踏み入れた。さすがにまだ完璧とは言えない。Claude Codeにもカットオフデートはあるし、ニューラルネットワークのアップデートはAnthropic社からリリースされるのであって、自動ではない。それでも、この再帰的な流れはもう始まっている。

無限に自身を進化させることのできるAIの誕生はシンギュラリティの出発点となる。

それは人が気が付かない間にウィルスのように繁殖し高度化していく。

今、目の前で起こっていることだけを見てはいけない。このスピードと質を体験してしまえば、次のフェーズでとんでもないことが起こることを感じずにはいられない。

🎪 ２２００万ビューを出すX投稿AIの真意とは

前回の記事でファインチューニングを入れたAIが生成したX投稿が２２００万ビューを叩き出した話を書いた。

🏃‍♂️‍➡️月に１０万円以上の収益をあげるニュースレター配信者たちの共通点をプラットフォーム管理者の目線で語ってみた
ジャバ・ザ・ハットリ 2025-06-10

この話から「チューニングしたAIを使うと２２００万ビューが叩き出せる」とだけ考えてはいけない。

学習するAIはさらに賢く強力になっていく。

つまり私はもう２２００万ビューのX投稿も含めて、さらにAIに学習してもらって、次に活かそうとしている。おそらくX投稿AIは人間の学習曲線なんかよりずっと速く進化するだろう。

「AIなんて大したことないよ」なんて言ってる人との差は限りなく広がっていく。クリエイターはとにかくAIを使って今の動向を肌で感じた方がいい。

特にXの攻略方法なんかをnoteで買って「勉強しよう！」なんて発想の方は一度手を止めて、世の中の状況を見渡すべきだろう。

🐧 リアルな体験をコンテンツにする価値

聞けばなんでも答えてくれるAIがある時代なので、ノウハウとか「AIの使い方」なんてのをあまり書かないようにしている。その代わりにリアルな体験をコンテンツにしている。

つまり私がずっと使っているClaude Codeの体験をそのままレポートする。

「そんなのソフトウェアエンジニアが黒い画面に呪文のような英語を並べてなんか意味不明なことやってるやつだろ。私にはカンケーないし」

とは思わないで欲しい。

この記事にはAIコーディングのテクニックなんて書いていない。あくまでクリエイターが情報発信にどのようにAIを活用できるのか、についてだけを書いた。

本当にClaude Codeの使い方が知りたければClaudeに聞いてください。なんぼでも答えてくれる。

そんなのより私がClaude Codeを使い毎日何に驚き、恐れつつも受け入れざるをえない未来を感じているのかを書いた。

🙉 AIについて話し合うXスペース討論会

６月１８日（水曜日）日本時間２２時から１時間、Xのスペースにて「AI時代にクリエイターが生き残る方法は？」を話し合う討論会を開催します。ぜひ聴きにきてください。

	ジャバ・ザ・ハットリ🇩🇪←🇸🇬←🇯🇵
	@nodenodenode1

みんなの討論会は６月１８日（水）日本時間２２時から

テーマは「AI時代にクリエイターが生き残る方法は？」

すごいスピーカーさんたちに討論いただきます
スピーカーさんは次のスレッドに

ぜひお越しください！https://t.co/gxXNVYcQcw

— ジャバ・ザ・ハットリ🇩🇪←🇸🇬←🇯🇵 (@nodenodenode1) June 16, 2025

• テーマ
• • AI時代にクリエイターが生き残る方法は？
• 日時
• • ６月１８日（水曜日）日本時間２２時から１時間
• 形式
• • Xスペースでのライブ討論

すごいスピーカーさんたちにお集まりいただいている。こんな方達がAIに対する意見を持ち寄ればきっとすごい情報がやりとりされるはず。

🌻 従来ツールとの決定的な違い

Claude Codeは既存のAIコーディングツールとはだいぶ違う。その違いのひとつが自律性。

従来のツール：

1. 人間が指示
2. AIが1つのタスクを実行
3. 人間が次の指示
4. 繰り返し

Claude Code：

1. 人間が目標設定
2. AIが複数タスクを並列自律実行
3. 完成まで継続

実際に、「OAuth認証システムを実装して」という一言の指示で、AIがファイル構造を分析し、複数ファイルを同時編集し、テストを実行してデバッグまで完了させた。

作業時間は15分。その間に人間が一切関与しなかった。

エンジニアが興奮している理由は単純。自分たちの仕事のやり方が根底から変わってしまったから。コードを書くことから、AIに何を作らせるかを決めることへと、仕事の本質がシフトした。

そして重要なことは、この変化はエンジニア界だけに留まらないこと。

🍎 7時間連続自律実行の衝撃

Claude Codeが7時間とか連続でバグ修正を自律実行する。人が寝ている間にClaude Codeがせっせと働き、朝起きるとバグが修正されている。

私が今、このニュースレターを書いている間も「みんなのニュースレター」のシステムはClaude Codeが自動で改善を繰り返している。

AIはもう「指示待ち」状態から脱却し、自律的な判断と行動が可能になっている。そして人間の判断回数は激減している。

従来の開発では、エンジニアは1日に約200回の判断や指示を行う必要があった。

• 「このファイルを編集して」
• 「このエラーを修正して」
• 「テストを実行して」

といった具合に。

Claude Code使用時の判断回数は、1日あたりわずか3回。目標設定、中間確認、最終承認のみ。この変化により、エンジニアの認知負荷は劇的に軽減され、より高次の思考に集中できるようになった。

この「判断回数の激減」こそが、Claude Codeがもたらした最も重要な価値かもしれない。

⭐ AIが並列処理をするとどうなるのか

Claude Codeはターミナルで動くので並列処理が可能になる。すると優秀なAI様が何人も集まってチームになってあなたを助けてくれる組織として動いてくれる。

ターミナルとはソフトウェアエンジニアが黒い画面に呪文を並べているやつのこと。ここでコマンドを入力してコンピュータに命令する。Claude Codeにはその命令する権限を与えているので、いろんな操作を自動的にやってしまう。

私はいつもtmuxというターミナル多重化ツールを使っている。その様子がこれ。

最上段のバーに0から6までの数字が並んでいて、つまりターミナルが６つ開いている。nodeと書かれているのがClaude Code。３つのClaude Codeを並列で動かしている。

なぜ３つ動いているのか。それはそれぞれの役割を設定して異なる役割に従ってClaude Codeが動いているから。

1. 全体の方向性を定める監視役
2. コードを書く役
3. エラーがあれば報告する役

この３人がひとつのチームになって２４時間、働いているイメージになる。

開発元のAnthropic社もこうしたマルチエージェントの有用性を説いている。

https://www.anthropic.com/engineering/built-multi-agent-research-system

あなたのAIはまだたったひとつの役割だけの仕事をしていないだろうか。もしそうならせめてその監視役ぐらいは作って並列で動かした方がいい。

きっと今のAIのあり方を体験できる。

🌊 マルチエージェント化するクリエイターのAI活用

この辺りでもうあなたは「ソフトウェアエンジニアだけの話」とはならなくなってきているのでは？

そう。クリエイターの仕事こそがtmuxで複数ターミナルを立ち上げるようにマルチエージェントでAIに依頼しなければならない。

無料のChatGPTに「誤字を直して」なんてひとつの依頼で完結していてはいけない。そんなのは今のAIのポテンシャルの１％も活用できていない。

誤字修正は７人いるあなたのAIエージェントのひとり。他にも

• コンテンツ作成担当
• マネタイズ担当
• SNSバズ担当
• ライティングの構成担当
• その他いろいろ

それぞれを並列で起動してかつ全てのAIエージェントの成果物は同じフォルダ内で共有すること。

たったそれだけのことであなたの情報発信とその成果は爆上するだろう。

🔥 クリエイター業界への応用可能性を徹底分析

エンジニア界で起きている変化を、クリエイター業界に翻訳するとどうなるのか。その可能性を具体的に検証してみる。

ライティング分野での理論的応用

現在のAI活用：

人間：「この商品のレビュー記事を書いて」
AI：記事を1本生成
人間：修正指示を出す
AI：修正版を生成
（このやり取りを繰り返し）

Claude Code式の活用：

人間：「このニュースレター企画で月10万円の売上を作るコンテンツ戦略を実行して」
AI：市場分析 → ターゲット設定 → コンテンツ企画 → 
    記事執筆 → SEO最適化 → SNS展開計画 → 
    効果測定指標設定まで一気通貫で実行

前者は「作業の効率化」、後者は「成果の創出」を目的としている。Claude Codeが示したのは、AIに「作業」ではなく「成果」を任せる可能性。

デザインに利用するなら「ロゴを作って」ではなく「全体のビジュアルアイデンティティを統一して」と。

YouTube動画を作るのなら「台本を書いて」ではなく「登録者を１万人増やして」と。

X投稿なら「投稿を作って」ではなく「ビューを１０００万以上作って」と頼むこと。

これらの例に共通するのは、「作業を依頼する」から「成果を依頼する」への発想を転換すること。

Claude Codeがエンジニアに示したのは、AIの真の価値は個別の作業を効率化することではなく、最終的な目標達成まで一気通貫で処理すること。

この発想転換ができるクリエイターは、AIを単なる「便利ツール」から「事業パートナー」として活用できる。できないクリエイターは、せっかくの革命的技術を「少し便利な道具」として使うだけで終わってしまう。

無料コンテンツはここまでです。

以下の有料コンテンツではより具体的にどのようなAIの使い方や考え方がクリエイターにとって有効なのかを書きました。

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有料コンテンツの内容

1. 今すぐ実践できる「Claude Code式AI活用法」
2. 指示設計の根本的転換
3. Claude.mdをチューニングすること
4. ジャバ・ザ・ハットリの指示ファイルの一部公開
5. 勉強する時代からmdファイルをチューニングする時代へ
6. 人はいつでもテキトーなコンテンツを嫌悪する