第119回目は前回に引き続いて、トップユーチューバーのビジネス面を取り仕切るReed Duchscherを取り上げた。
自宅のベッドルームをオフィスに、たった一人で起業したReed氏。誰もが理解できなかったYouTuberの価値に賭け、後に3億7000万人のチャンネル登録者を持つ世界最大のユーチューバーとの出会いから、ビジネス帝国の構築、そのパートナーシップの終焉まで。
4月9日(水)日本時間22時から1時間で「みんなの討論会」をXスペースにて開催します。
ライブで視聴すればコメントや質問ができます。ぜひ聴きにきてください。
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たった一人で始めたReed Duchscherの物語。アメリカの小さな町からスポーツエージェントを経て、世界最大のYouTuberを支えるビジネス帝国を作り上げるまで。
2018年、「誰も見たことがないレベルのクリエイターになる」と紹介された若きクリエイターのMrBeastことジミー・ドナルドソン。彼と出会ったReed氏は最初こそ懐疑的だったものの、彼の中に驚くべき才能とビジョンを見出した。
ジミーは「年末までに1000万登録者」と断言し、予想を超える1360万を達成。そこからさらに規模は拡大し、チョコレート工場プレゼントやイカゲーム再現など、前代未聞のスケールの動画が次々誕生していく。
しかし、彼らの物語はまだ序章に過ぎなかった。MrBeastがYouTuberからビジネス帝国のCEOへと進化する真の転機が訪れることになる…
前回記事はこちらから
世界一のYouTuberの舞台裏を支える天才ビジネスマンはどんな人なのか |
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2020年12月、MrBeastとReed氏は全米300以上の店舗でMrBeast Burgerを一斉ローンチした。彼らが採用したのは「ゴーストキッチン」モデル。既存レストランのキッチンを間借りし、デリバリーとテイクアウト専門でメニューを提供する戦略。店舗を持たないため初期投資が少なく、迅速に全国展開が可能に。
最初の週末だけで100万個以上のバーガーを売り上げ、アプリストアでは一時期トップの座を獲得。わずか数カ月で600店舗以上に拡大、2023年までには1700店舗を超える規模に成長した。
「デジタルから実店舗へのパスを切り開いた」とReed氏は語る。ローンチ後、MrBeast Burgerの収益は急速に拡大し、クリエイターエコノミーの新たな可能性を示す成功事例となった。この経験が後のフィーズタブルズ(Feastables)チョコレート事業展開の土台となっていく。
2022年1月、MrBeastとReed氏はチョコレートブランド「Feastables(フィーズタブルズ)」を立ち上げた。そこで黄金のチケットキャンペーンを同時に実施。当選者には1000万ドル相当のチョコレート工場の所有権を争うチャンスが与えられた。
このローンチは驚異的な成功を収め、最初の製造分400万個のチョコレートバーは、わずか72時間で完売。一般的なチョコレート商品と比較して約3倍の価格設定にもかかわらず、需要は衰えることがなかった。
ハンバーガー事業と異なり、フィーズタブルズではサプライチェーンを自社で構築。原材料の調達から生産、物流まで一貫して管理するモデルを採用。
短期間で全米の主要小売店に商品を展開し、2023年には国際展開も開始。Reed氏はフィーズタブルズ運営のために元RXバーの幹部を含む食品業界の専門家を採用し、クリエイターが消費財ブランドを構築する新たなモデルケースを確立した。
Reed氏「フィーズタブルズは単にチョコレートを売るブランドじゃないんだ。エンターテイメントとして楽しみながら、美味しいチョコレートを食べられる新しい体験なんだ」
私はこのハンバーガーとチョコレートの事例を見て、規模は違っても同じ戦略はほぼ全ての情報発信者にとって可能であることを感じた。ポイントはやり方となぜそれをするのか、の意味理解にあるのだろう。
MrBeastのチャンネルが爆発的に成長する中、Reed氏は単なる「動画を作るYouTuber」から「メディア企業のCEO」へとJimmyを変革させる戦略を着々と進めていた。
クリエイターはYouTubeなどのプラットフォームに依存しすぎると、リスクがある。アルゴリズムの変更、広告収入の減少、などで収益が安定しない。Reed氏はMrBeastブランドの「プラットフォーム独立性」を高める戦略に出た。
特に大きく変化したのがビジネスリソースの配分。2021年には動画制作に95%のリソースが投入されていたが、2023年にはそれが60%に減少。残りの40%は自社ブランド構築、特にフィーズタブルズの拡大に割り当てられた。
「10億ドル企業を目指す」と宣言。Reed氏はそれを実現するため、複数の収益源を確立する戦略をとった。
これによって仮にYouTubeでの視聴回数が減少してもビジネスを継続できる体制を整えていった。
この考え方に沿って、彼らは動画の制作ペースを意図的に落とした。2019年に34本だった動画投稿数は、2022年には15本に減少。その代わり1動画の予算は10倍に。
この戦略転換により、MrBeastは「視聴者=顧客」という概念を超え、真のメディア企業へと進化していった。
もはやMrBeastは「YouTuber」という肩書きでは収まらない存在となった。
Reed氏が手掛けたMrBeastのビジネス拡大において、最も重要な戦略の一つが知的財産(IP)の構築だった。これはYouTubeの再生回数に依存しない永続的な価値を生み出すための本質的な部分だった。
Reed氏「大抵のYouTuberはコンテンツが主役で、ブランドは二の次になる。でも本当の価値を築くためには、この考え方を逆転させる必要がある。MrBeastという名前自体を価値あるものにしなければならない」
この考えに基づき知的財産戦略を構築していった。「MrBeast」という名前を商標登録。ロゴデザイン、キャラクター、色使いなど、ブランドの視覚的要素を厳密に定義・保護した。
確かにこの色とロゴを見ればどうしてもMrBeastを思い浮かべてしまう。
MrBeastのIPを強化するための主な戦略:
Reed氏「ディズニーがミッキーという一つのキャラクターから世界的な企業を作り上げたやり方をMrBeastに適用しているんだ」
この戦略を取ったことでモバイルゲームからボードゲーム、さらには「Beast Games」のような大規模なリアルイベントまで、様々な形で知的財産を活用できるようになった。
MrBeastブランドの価値は10億ドル以上と見積もられている。
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以下の有料コンテンツでは黄金のタッグに見えたReed氏とMrBeastのパートナーシップが終わりを迎えるまでについて書きました。
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