第40号目の今回はとあるクリエイター向け個人ブランディングのニュースレターについて。SNS運営やニュースレターのマネタイズに関して、教科書になるほど参考になった。有料課金コンテンツの第一号としてふさわしいと思ったので紹介する。
これはコンテンツのクリエイター、課金モデルを成り立たせたい人に向けて書いている。
個人でニュースレターの運営に成功している例を毎回ひとつとりあげ、そのコンテンツを徹底的に調べてビジネスモデルの仕組みから、なぜそんなにウケているのか、を独自分析してレポートする。あなたがクリエイターならとても参考になるはず。
これをメールでお読みいただいていたら、それは無事に「みんなのニュースレター」からメールが配信されたことになる。
直前になってメールサーバーの会社とモメたりして、いろいろあったが配信が開始できたことは嬉しく思っている。
しかしまだまだ実装するべき機能はたくさん残っているのでしっかり開発を続けていく。そしてなによりこれからライターとしてご登録いただく、みなさんに収益を上げてもらわないとやってる意味がない。
そこまではやり遂げるつもり。エラーや不具合、改善点があればいつでもお知らせください。とても助かります。
今回から有料購読を開始する。毎回、前半部分は無料で後半のニュースレター分析を有料とした。
値段は月額600円。毎月1回は全編を無料でお届けする。自分としてはサブスクタックでずっと無料で配信を続けていた頃から有料でも申し分ない内容だな、と思ってやっていた。
そして有料課金が始まった今でも月に600円以上の価値は提供するつもりでやっている。なによりこのニュースレターを有料購読いただければ、かなりのニュースレター運営のノウハウが手に入る。その後「みんなのニュースレター」でライターとして課金配信をすればアッと言う間に600円なんて元がとれるだろう。
それぐらいに思っていなければわざわざニュースレタープラットフォームまで作ったりしない。
これまで約9ヶ月分の過去の配信回のバックナンバーがある。有料購読の開始と同時に過去のコンテンツも有料設定を入れた。バックナンバーも1ヶ月単位で購入が可能。値段は1月分が600円。(ただし、分析レポートを休んでいた直近のはバックナンバー販売から除いた)
「みんなのニュースレター」では様々な販売方法を提供するつもり。こうしてまずは自分でいろいろと販売してみて、ニュースレター配信者にとっての最適な販売方法を探し続ける。
今回とりあげたのはSYSTEM-SUNDAY(システム・サンデー)。著者はBen Meer氏。テーマは個人クリエイターのブランディングとコンテンツの収益化について。ここの読者全員にとって興味がある分野だろう。
著者のBen氏は複数のSNSを同時に運営していて、その実績は全てにおいて圧倒的だ。
Xのフォロワー数は36万人。
インスタグラムが60万人。
リンクトインが45万人。
つまりSNS運営は全方向に展開し、かつぶっちぎりの結果を出している。
ニュースレターの購読者数も以下のようにずっと上り調子だ。2023年9月時点では21万人となっている。
Ben Meerのツイートより引用
https://x.com/systemsunday/status/1679472074920787969
Ben氏の展開するSNSでは全ての数字が圧倒的。そして彼は惜しみなくそのSNS運営方法を読者にシェアしている。それらは
という人達にとってのどから手が出るほど欲しがる情報が詰まっている。
Ben氏の運営しているニュースレターとウェブサイトの名前は「システム・サンデー」。テーマは個人クリエイター向けのブランディング、マネタイズ、ライフハック、生産性向上、などに関して。
ザッと見た限りではそのテーマはかなり普遍的でニッチとは言い難い。どう見てもレッドオーシャン市場に切り込んでいるように見える。しかしそんな中でも着実な収益を上げているのがこの「システム・サンデー」のすごさ。
日本語ももちろんだが、英語になるとこの系統のテーマのコンテンツはもう腐る程にあふれている。そんな中で着実な収益を上げている、なんて例はなかなか無い。システム・サンデーはそんな稀有な例のひとつ。
システム・サンデーの成り立ちから、集客方法、マネタイズまでを一通り眺めていくと現在のニュースレタービジネスのポイントが理解できてくる。
Ben氏のニュースレターの実績を紐解くとそれは彼自身のキャリアが色濃く出ている。なのでまずは彼のキャリアを見ていく。
Ben氏は現在のビジネスを立ち上げるさらに数年前、まったく別のオンラインコマースの事業をしていた。Tailor & Spruceという名の男性向けスキンケアとファッションアイテムを販売する事業。
ブランド構築やSNS上での展開はある程度うまくいったが、その他の要素が原因で軌道に乗せることができず事業を閉めてしまった。
その後、Ben氏は2019年にコーネル大学のMBAコースに入って事業をしっかり学び直すことにした。そこのある授業でなぜ彼の最初の事業がうまくいかなかったのかを知ることになった。
このコーネル大学の教授が言ったことがそのまま彼にとっては人生をそっくり変えてしまう金言だった、という。
高いパフォーマンスを出す優れた企業といつまでもダメなスタートアップの違いはシステムにある。
システムこそが会社を動かし、スケールアップし、利益を生み出し、社会によい影響を与える。優れたシステムが無ければその全てが完成しない。
これを聞いたBen氏はかつて失敗した自分の事業はまったくシステムが無く、翼の無い飛行機を必死になって操縦しようとしていたことに気付かされた、という。
前述の大学講義から発想を得たBen氏は仕事のかたわらで毎週日曜日の決まった時間に「どうやってそのシステムを構築するのか?」と考えて続けていた。
彼はそれを「システム・サンデー」と名付けた。これはBen氏のウェブサイト名でもある。
現在ではシステム・サンデーを通じて情報発信し、多数のファンを呼び寄せそこを起点にビジネスを展開している。副業として開始した「システム・サンデー」はBen氏が勤めていた会社の給料を大幅に上回る収益を確保できるようになる。2023年の3月に仕事をやめてフルタイムで「システム・サンデー」に従事するようになる。
Ben氏のSNS運営は圧倒的でそれを見て「システム・サンデー」を訪れる潜在客はとても多い。リンクトインやインスタ、Xでバズっていてかつビジネスに参考になる投稿を見たユーザーが「システム・サンデー」を訪れる。
するとそこには「今、あなたは私がちょうどバズらせた投稿のリンクをクリックして、ここに来ましたね。それは私が作ったシステム。どうやってあなたをここに招きいれたのか解説しましょう」と言って詳しいノウハウが解説されている。
私自身もこれにヤラれた。
まるで罠にかけられたようでもある。その読者として自分が罠にかかってしまう様子がまた楽しい。「どんどん罠にかけてくれ。そして教えてくれ!」という気持ちでコンテンツを読むことになる。
以下にBen氏が解説しているノウハウのいくつかを日本語に意訳した。
Ben氏のアイデアの源は複数のメディアに渡る。とは言ってもおそらくそのほとんどはみなさんが普段よく目にしているようなもの。
リサーチを重ねて週に最低でも20個ほどのアイデアをストックするのが彼のやり方。
Ben氏は「投稿アルゴリズム」という効率的にアイデアからSNSへの投稿に変換する仕組みを持っている。彼はアイデアをスプレッドシートに記録してそれを片っぱしから投稿するのは非効率だと言う。
そこで生まれたのが投稿アルゴリズム。まず全てのアイデアを2つの評価軸で数値化する。
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