user【週刊】1万ドル以上を稼ぐニュースレターを徹底的に分析したらこうなったsearch
インタビューを記事にするニュースレターが人気を独占する理由
【第61号】インタビューを記事にして月商300万円にしているニュースレターがある。どんな人達にどのようにインタビューすればウケるのか、のヒントがそこにはたくさんあった
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ジャバ・ザ・ハットリ
2024/02/12

第61回目の今回はインタビューを記事にしているニュースレターを取り上げた。そこにはニュースレターの基本的戦略の全てが詰まっていた。

個人でニュースレターの運営に成功している例を毎回ひとつとりあげ、それを徹底的に調べてビジネスモデルの仕組みから、なぜそんなにウケているのか、を独自分析してレポートしている。あなたがクリエイターならとても参考になるはず。



👫 もくじ

  1. 創刊前にとにかく心配だったこと
  2. ターゲット読者は少ない方がいい
  3. インタビューは絶好の機会になる
  4. 【他人のニュースレターを勝手に分析】ウケるコンテンツはインタビューにある
  5. 推定月商は約300万円
  6. コンテンツのコアは業界人へのインタビュー
  7. ありそうでなかった情報
  8. PETAのインタビュー記事
  9. インタビューには拡散性がある
  10. エルモの中の人へのインタビュー記事
  11. コミュニティの価値
  12. コミュニティがあるからこそ多角化が可能になる
  13. ニッチからのコミュニティ形成が成功パターン
  14. みなさんからのご質問と回答



👩‍🎓 創刊前にとにかく心配だったこと

この「【週刊】1万ドル以上を稼ぐニュースレターを徹底的に分析したらこうなった」を創刊する前にすごく心配していたことがあった。それは「ニュースレターなんかに興味を持つ人がホントに居るのか」と。

企画の重要性は認識していた。ニュースレターは企画が全て。企画がスベってたら、その後でどんなにいい記事を書いてもスベってしまう。その点から「ニュースレターに興味のある人を探して、どれだけ集めることができるのか」はとにかく心配だった。

そもそもそんな人がどこにも居なかったらどうしよう、と。



🥯 ターゲット読者は少ない方がいい

やってみてから分かったことは「ターゲットになる読者は少ない方がむしろいい」ということだった。

予想通り日本語圏にニュースレターに興味を持っている人はほぼ居なかった。ニッチな分野で数が少なく、そのほとんどは英語圏で流行ってるニュースレターをいちはやく察知している人達だった。彼らに少しづつ興味を持ってもらって購読者になってもらうことで、なんとかここまで来た。

後になって分かってきたのはターゲットの大きさはほとんど問題にならないこと。むしろターゲットが少なく、ニッチな分野であることの方が重要だったのだ。


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ニッチということはそのまま競合がほとんど居ないこと。自分で自分だけのポジションを確立することができる、を意味する。

今では「日本語圏にニュースレター情報を紹介する場」としてある程度はポジション取りができたと感じている。



🙌 インタビューは絶好の機会になる

ニュースレターにおけるニッチ戦略においてインタビューは絶好の機会になっている。

なぜならインタビューはインタビューする人とされる人の2人が居てはじめて成り立ち、その2人でなければ他には存在しない唯一無二のコンテンツになるからだ。

実際「みんなのニュースレター」でもネテロさんが毎回面白いインタビュー記事を配信されている。



当然インタビューは難しい。しかしやり方次第でこれほどバズるポテンシャルを持ったコンテンツはそんなにない、とも思う。

そんなインタビューを元にしたニュースレターでとても参考になる事例がある。今回はそれを紹介する。



【他人のニュースレターを勝手に分析】ウケるコンテンツはインタビューにある

今回とりあげたのはLink in Bio(リンク・イン・バイオ)。著者はSNSコンサルタントのRachel Kartenさん。

SNSコンサルの分野で10年以上の経験を持つ。 Bon Appétit に在籍した5年間においては3年連続でソーシャルウェブ賞を受賞した経緯がある。

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そんなKartenさんが発行するニュースレターのテーマはもちろんSNS運営。



🎲 推定月商は約300万円

公式には発表されていないが、各種情報から推定されるリンク・イン・バイオの月商は約200ー300万円。

購読者数は5万5000人以上。創刊は2021年の2月であることから考えると素晴らしい伸び率になっている。

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ニュースレターへの収益源は2つある。ひとつめが有料購読。

月に8ドルで有料コンテンツの閲覧とDiscordコミュニティに参加できる。会員数は約1100人。

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2つ目がSNSコンサル向けの求人広告。企業がSNS関連の人材を募集する際にリンク・イン・バイオにて求人広告がうてる。このニュースレターを購読する人たちはちょっとSNSに興味がある、なんて人ではなく、かなり深くSNSを職業としてやりこんでいる人たちだけ。ターゲットを絞った効果的な求人広告が打てる。

現在、テスラ社にてソーシャル・メディア・スペシャリストの広告が出ている。個人的に同社のSNS戦略は世界一だと思っている。興味のある方はぜひ応募してみてはいかがだろうか。

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企業がここに求人広告を出すには250ドルから。

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月の収益は出ている広告の数からカンタンに算出できる。

それらを総合すればリンク・イン・バイオの月商は200ー300万円となった。本職のあるKartenさんの副業からの収入としてはとてもいい数字だろう。



🚕 コンテンツのコアは業界人へのインタビュー

リンク・イン・バイオの1番の人気コンテンツはインタビュー。

これを聞いただけではピンと来ないかもしれない。私もそうだった。「インタビューをコンテンツにしてんのか」ぐらいだった。しかしひとつひとつのインタビューを読んでいくうちに分かってきた。

これはすごいキラーコンテンツだな、と。

まずSNS運営の世界は変化が激しい。今の世界でもっとも速く変化していく世界と言ってもいいかもしれない。そのノウハウは極めて属人的でまだまだ体系化されていない部分が多く残されている。それらを知るには「その人に聞くしかない」のが現状だ。しかもここでいう「その人」というのがSNSでインプレッションを獲得した個人ではない。SNS運営を仕事としてチームで管理運営しているプロの人達だ。

これらが月にたった数ドルで手に入るのだからウケて当然だろう。


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🎂 ありそうでなかった情報

リンク・イン・バイオの勝因のひとつはありそうでなかった情報を上手く切り取って読者に提供したこと。

ネット上にはSNS運営の情報があふれている。「フォロワー数の増やし方」「ウケるインスタ投稿の極意」「惹きつけるタイトルの付け方」などがいやというほど検索にヒットする。

しかしこれらは全て初心者の個人に向けたもの。職業としてSNS運営に従事している人たちからすると、なんの参考にもならない。これが著者のKartenさんが感じていたことだった。「私達はそんな初歩的なことが知りたいんじゃない!」と。

企業のマーケティングや広報活動においてSNS運営は欠かせない。SNS運営を職業として従事する人たちのやり方はチーム単位で取り組んだり、それぞれのスペシャリストとの協業だったりする。そんな人たちが欲しい情報が無かったところにリンク・イン・バイオがさっそうとあらわれた。

需要があるのに存在しなかった情報を提供したリンク・イン・バイオが人気を獲得して急成長するのは当然の流れだろう。



無料コンテンツはここまで。以下の有料コンテンツではなぜこれがウケているのかを分析した。さらにインタビュー記事をいくつかとりあげて、日本語に訳しつつその面白さを私なりに解説した。

無料購読者の方であっても、百聞は一見にしかず。リンク・イン・バイオのページでインタビューを読んでみて欲しい。きっとここに書かれたことを実感すると思う。


有料コンテンツの内容

  • PETAのインタビュー記事
  • インタビューには拡散性がある
  • エルモの中の人へのインタビュー記事
  • コミュニティの価値
  • コミュニティがあるからこそ多角化が可能になる
  • ニッチからのコミュニティ形成が成功パターン
  • みなさんからのご質問と回答